原体験コラム一覧
科学実験データ一覧

ペンシルバルーン電話で遊ぼう

  • ペンシルバルーン電話で遊ぼう
  • ペンシルバルーン電話で遊ぼう

材料

ペンシルバルーン(アニマル風船),紙コップ,カッターナイフ

内容

・細長い風船電話を作る。
・ペンシルバルーンの両端に,紙コップをねじ込む。
・糸電話よりも,はっきりとした声が伝わってくる。

詳細

 糸電話やもしもしホーンを作ろうを楽しんだ後で,風船電話を体験してみましょう。風船電話は,他の物とは少し違った性質があるからです。
 音を伝える主な媒体は,糸電話では糸,バネ電話ではバネです。丸い風船に唇をつけ,反対側に耳をつけてもらって話をすると,風船のゴム膜がわずかに震えるのが感じられます。風船電話の場合は,風船自体が媒体なのでしょうか。
 ペンシルバルーンで作った風船電話の主な媒体は,空気です。これは,昔の戦艦や潜水艦で,命令を伝えるために使用された伝声管と同じ仕組みなのです。伝声管は,艦内を網の目のように走っています。糸やバネのように直線的ではなく,どちらかといえば曲管といった方がよいでしょう。それなのにクリアーな音声を相手に伝えられるのは,管の中の空気が振動しているからです。
 管を使わないで離れたところから声を出しても,エネルギーが分散していくため,音声はだんだん弱くなっていきます。しかし,伝声管という管内に閉じこめられて伝わっていく音声の減衰は小さく,例え曲がりくねっていても,必要な部署に必要な内容を確実に伝えられる効率の良い方法なのです。現在でも,伝声管は新築の住宅に配置されることがあるほどです。
 2個の紙コップに,十文字の切り込みをカッターナイフで入れます。指で押し広げておいてから,膨らませたペンシルバルーンの両端に,それぞれ半分ぐらいの深さまでねじ込んで出来上がりです。
 糸電話のように,大きな声で話さないようにして下さい。すぐ耳元で話しているほど効率よく伝わるので,鼓膜を痛めるかもしれないからです。ささやくような小さな声でも,しっかりと伝わります。2本作ると,聞きながら話をすることができます。
 ペットボトルとホースや塩ビ管でも作ることができますが,風船電話ならではの優れた特徴があります。それは,ペンシルバルーンをクニャクニャ曲げても,音声を伝えることができる点です。ですから,一方の端を口に,もう一方の端をクルッと回して耳につけます。すると,自分自身に話しかけることができます。糸やバネではできない芸当です。自分で自分を励ましたり慰めたりできる,癒し系グッズになるかもしれませんね。 関連実験(あわせて、こちらもどうぞ) ブンブンゼミを作ろう もしもしホーンを作ろう 思いこみで聞こえるカラスとニワトリ

基本情報

分野 分野2 育てたいもの 管理番号 季節 場所 難易度 危険度
物理 遊び心 505 春夏秋冬
春夏秋冬
室内;
室内
やさしい
少ない
前のページへ戻る